なぜ特殊清掃の見積りと一緒に作業工程報告書を送付するのか
なぜ特殊清掃の見積りと一緒に作業工程報告書を送付するのか
特殊清掃の見積書には、「除菌・消毒」「汚染箇所の撤去」「消臭作業」などの項目と金額が記載されています。
しかし、見積書だけを見ても、実際にどこまで作業を行うのか分かりにくいことがあります。
たとえば、同じ「消臭作業一式」という記載でも、室内へ消臭剤を散布するだけなのか、床材を撤去して体液の浸透状況まで確認するのかでは、施工内容も作業後の状態も大きく変わります。
特殊清掃は、金額だけで比べることが難しい仕事です。そこで遺品整理セレンシアでは、特殊清掃の見積書と一緒に作業工程報告書をお送りし、「なぜこの作業が必要なのか」「どの順番で、どこまで施工するのか」を事前にお伝えしています。
見積書と作業工程報告書では、伝える内容が違います
見積書は、作業項目、数量、単価、金額、作業範囲など、主に費用の根拠を確認するための書類です。
一方、作業工程報告書は、現場の状態に対してどのような手順で施工を進めるのかを確認するための書類です。
簡単に分けると、見積書は「いくらかかるのか」を示し、作業工程報告書は「その金額で何を行うのか」を具体的にする役割があります。
特殊清掃では、体液が床の表面だけに残っている場合と、床材の下や壁際まで浸透している場合で必要な工程が異なります。腐敗臭が室内だけにとどまっているのか、玄関や共用廊下まで広がっているのかによっても、消臭範囲は変わります。
現場を見ていないご遺族様や物件所有者様にも状況を理解していただくには、金額と施工手順の両方をお伝えすることが大切です。
作業工程報告書を見積りと一緒に送る6つの理由
1.作業内容を「一式」で終わらせないため
見積書の項目が「特殊清掃一式」「消臭一式」だけでは、体液の除去、床材の撤去、下地の洗浄、除菌・消毒、消臭など、どこまで含まれているのか判断できません。
作業工程報告書には、最初に行う安全対策から汚染源の除去、洗浄、消臭、臭気確認まで、予定している工程を順番に記載します。作業範囲が見えることで、ご依頼者様も見積金額の理由を確認しやすくなります。
2.ご希望の状態と施工内容のずれを防ぐため
特殊清掃をご依頼される目的は、お客様によって異なります。
「ご遺族様が室内へ入り、ご自身で遺品整理を行える状態にしたい」というご依頼もあれば、「管理会社へ返却できる状態まで進めたい」「内装業者が工事へ入れる状態にしたい」というご依頼もあります。
目標とする状態が違えば、必要な作業も変わります。作業工程報告書で施工目的を共有しておくことで、「ここまで作業してもらえると思っていた」という行き違いを防げます。
3.相見積りを金額だけで比較しないため
複数の特殊清掃業者から見積りを取った場合、金額だけを見ると安い会社へ目が向きやすくなります。
しかし、一方の見積りには床材の撤去や下地処理が含まれ、もう一方は表面清掃と空間消臭のみということもあります。金額の差が、会社ごとの料金設定ではなく、作業範囲の違いによって生じている可能性があります。
作業工程報告書があれば、金額だけでなく、汚染源への処置、消臭範囲、施工後の確認方法まで比べられます。
4.遠方のご遺族様にも現場の状況を伝えるため
特殊清掃では、ご遺族様が遠方にお住まいで、現地確認や立会いが難しいことがあります。強い腐敗臭や汚染のため、現場へ入ること自体が難しい場合もあります。
そのようなときも、現場の状態、確認できた汚染範囲、予定している撤去箇所、消臭の進め方を書面で共有することで、ご来訪いただかなくても施工内容を確認できます。
5.管理会社・物件所有者・内装業者と情報を共有するため
賃貸物件や分譲マンションでは、ご遺族様だけでなく、管理会社、物件所有者、内装業者など複数の関係者が関わることがあります。
特殊清掃後に原状回復工事を行う場合、どの床材を撤去したのか、下地に体液の浸透があったのか、どの部分へ臭気対策を行ったのかといった情報は、次の工事にも関係します。
作業工程報告書を共有しておくと、それぞれの担当範囲が分かりやすくなり、特殊清掃から内装工事への引き継ぎも進めやすくなります。
6.施工後の確認基準を明確にするため
特殊清掃では、見た目がきれいになったことだけで作業完了とは判断できません。臭いの原因が残っていないか、予定した範囲の除菌・消毒が行われたか、再施工が必要かを確認します。
施工前に工程を共有しておけば、作業後に「予定していた内容が実施されたか」を確認できます。作業前・作業中・作業後の写真を残し、完了報告書と合わせて確認できるようにすることも、安心につながります。
作業工程報告書に記載する主な内容
現場の状況によって異なりますが、セレンシアでは主に次の内容を分かりやすく整理します。
ご依頼の目的と目標とする状態
現場で確認できた汚染箇所と臭気の範囲
作業前の除菌・消毒や安全対策
体液・汚染物の除去方法
床材、壁材、下地などの撤去予定範囲
洗浄、除菌、消毒、消臭を行う順番
除去できない部分に対する臭気対策
作業後の臭気確認と再施工の考え方
作業に含まれる内容と含まれない内容
現場確認後に追加作業が必要となる条件
専門用語を並べるだけでは、お客様へ正確に伝わりません。なぜ床材を剥がす必要があるのか、なぜ表面清掃だけでは臭いが残る可能性があるのかまで、できるだけ分かりやすくご説明します。
作業工程報告書と作業完了報告書の違い
名前が似ていますが、作業工程報告書と作業完了報告書には違いがあります。
作業工程報告書は、作業前に「これからどのように施工するか」を確認するためのものです。見積書と一緒に確認することで、契約前に作業範囲と施工手順を把握できます。
作業完了報告書は、施工後に「実際に何を行ったか」を記録するものです。作業日、施工内容、使用した薬剤、撤去箇所、作業前後の写真、施工結果、今後の注意事項などを記載します。
事前の計画と作業後の記録を残すことで、立会いが難しいご依頼者様にも、作業の流れを確認していただけます。
3社の相見積りで、作業内容の明確さを評価いただいた事例
東京都世田谷区で、ご遺族様がご自身で遺品整理を行える状態まで特殊清掃をしてほしいというご依頼がありました。
作業前は玄関前に立つことも難しいほど腐敗臭が強く、床には体液による深刻な汚染が確認されました。ご依頼者様は3社へ見積りを依頼されており、他社の金額は弊社より多少安かったものの、提案されていた作業内容が限定的だったそうです。
セレンシアでは、室内全体の除菌・消毒、体液汚染箇所の確認、汚染した床材の撤去、下地の洗浄、消臭、臭気確認までの工程をご説明し、見積書と合わせて作業手順をまとめた報告書をご提出しました。
料金の安さだけではなく、「希望する状態へ向けて、何を行うのかが分かったこと」をご評価いただき、正式にご依頼いただきました。
施工から1週間後には、ご遺族様が通常どおり室内へ入り、ご家族で遺品整理を進めることができました。
特殊清掃の相見積りで確認したいポイント
特殊清掃の見積りを比較するときは、合計金額と合わせて次の点も確認してください。
体液や汚染物をどの範囲まで除去するのか
床材や壁材の撤去は見積りに含まれているか
室内のどこまで除菌・消毒するのか
消臭剤を使用するだけか、臭いの原因まで処置するのか
作業後に臭気確認や再施工を行うのか
追加料金が発生する可能性と条件が説明されているか
作業前後の写真や完了報告書を受け取れるか
原状回復工事は含まれるのか、別途なのか
「完全消臭」という言葉だけで判断するのではなく、どの建材まで確認し、どの方法で臭いの原因へ対応するのかを確認することが重要です。体液が床下や壁内部まで浸透している場合は、追加の解体や原状回復工事が必要になることもあります。
見積り前に希望をお聞かせください
特殊清掃に必要な工程は、現場の状態だけで決まるものではありません。ご遺族様が遺品整理を行いたいのか、管理会社へ引き渡したいのか、内装工事へ進めたいのかによっても変わります。
セレンシアでは、現地の汚染状況と臭気を確認し、ご希望を伺ったうえで見積書を作成します。見積書と合わせて作業工程をまとめた報告書をお送りし、必要な作業と、その理由をご説明します。
「他社の見積りと何が違うのか分からない」
「消臭作業一式に何が含まれるのか確認したい」
「遠方にいるため、現場の状況を書面で説明してほしい」
このようなご相談にも対応しています。見積金額だけでは判断できない場合も、まずは現在の状況と希望される仕上がりをお聞かせください。
東京・神奈川の特殊清掃に対応しています
遺品整理セレンシアでは、東京都・神奈川県で、孤独死現場の特殊清掃、体液汚染箇所の除去、除菌・消毒、腐敗臭の消臭、遺品整理、残置物撤去に対応しています。
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